骨盤が歪むと起こる問題
一般的に骨盤は左右の腸骨、恥骨、坐骨、仙骨が連結して出来ている構造体でその周囲には重要な内臓、血管、神経が多く存在する上、人の身体の重心が通る部分でもあるため上半身、下半身両方の両方(上からと下から)の力を最も受けやすい部分です。
骨盤が歪むということは骨盤の機能が低下するということなので、この骨盤の周囲にある内臓、血管、神経、筋肉の機能にも当然問題が起こります。
皆様に比較的イメージしやすい腰痛、坐骨神経痛、股関節痛だけでなく膝関節や足関節の痛みや頭痛の原因にもなることも珍しくない極めて重要な機能を持っているものですので、それだけ重要な構造物の機能に問題が出る骨盤の歪みの治療と予防が重要であることは御理解いただけるかと思います。
歪みとはどういう状態なのか
骨盤は身体の前屈、後屈と呼吸に合わせて前後に動き、歩行時には斜めに走る軸上で左右に回旋する動きの機能を持っています。
歪みとは何らかの要因によってこの機能が障害されて特定の形で固定されてしまった状態のことです。
この歪みの原因には日常の姿勢による繰り返しの負荷や特定の動作や外部からの衝撃はもちろんですが、内臓とその周囲の組織からの持続的な圧迫や牽引によっても骨盤の機能が障害されて歪んだ状態になってしまうこともありますので歪みを整えるためにはある程度の専門知識に基づいた検査が必要になります。
歪みの予防と治療
骨盤の歪みを予防するためには骨盤の周囲の組織の柔軟性を保って骨盤部に過剰であったり偏った力がかかりすぎないようにしてあげる必要があります。
御自身で行えるセルフケアとしては腰、股関節、お尻周りを温めて上げてストレッチをすることなどがあげられますが、このストレッチも過剰な突っ張りや痛みを我慢しながらやるとそれは過剰な刺激となって逆に歪みの原因ともなりますので自分にとって気持ちが良いくらいの強度で行うことが大切になります。
また、骨盤には上半身と下半身両方からの力がかかりますので骨盤部周りだけでなく頭蓋や足部などの機能も正常な状態である必要がありますので定期的に全身の状態を確認することが望ましいと言えます。