一般的に四十肩、五十肩と呼ばれる疾患は診断名がつかない肩関節周囲炎に対してそのように名前を付けて呼称している場合が多いです。
しっかりと時間をかけて各組織ごとの細かい検査をすれば炎症を起こしている組織を特定し、それに応じた疾患の名前を付けることができる場青が経験上非常に多くありました。
しかし現在では画像検査などで骨格系の異常がなければとりあえず四十肩、五十肩としてしまう場合が多い現状があります。
慢性的な肩関節周囲炎では炎症を起こした組織が時間の経過と共に硬くなり、肩関節の可動域をかなり制限してしまうことになります。
この硬くなった組織に柔軟性を取り戻すためにはその組織に対する治療はもちろんですが、患者様自身に日常的に動かしていただくことも重要になります。
また肩関節の動きには胸骨、肋骨、肩甲骨、鎖骨、上腕部だけでなく肘、前腕部、手首、骨盤、胸郭内臓など様々な部分と組織が関与してくる場合も少なからずあります。
現代では特に鎖骨と肩甲骨の関節がズレていて正常な位置に無い方が非常に多くなっています。
腕が上がらない、肩関節が痛いなどのお悩みをお持ちの方は一度全身の検査、治療をご検討されてみてはいかがでしょうか。