接骨院や整骨院などで行われる電気治療には主にTENS(経皮的電気刺激療法)、NMES(神経筋電気刺激療法)、マイクロカレント(微弱電流療法)、干渉波などの種類がありますが、それぞれ目的と効果には違いがあります。
TENSとNMES
TENSとNMESは両方とも経皮的に電気を流しますが、TENSとNMESでは周波数の違いを用いてそれぞれ働きかけるものが違います。
TENSでは電気刺激によって神経に作用して疼痛を緩和させることを主な目的としていて急性期のように痛みの強い時期に用いることが多い治療法です。
NMESでは電気刺激によって主に筋肉に作用することで筋肉を収縮させ機能低下した筋肉の機能を改善したり局所の代謝を向上させることによって痛みの改善や機能回復を図る治療法で、電気による刺激量を上げると筋力増強の効果も望むことが出来る治療法になります。
しかしTENSとNMESは両方とも皮膚を介して電流を流すため皮膚表面に電気刺激による痛みを感じやすい傾向にありますので特に痛みを感じやすい、皮膚刺激に弱いといった方は体質に合わないこともあるので注意が必要です。
マイクロカレント
マイクロカレントは受けてる本人は感じない程度の非常に微弱な電流を長時間流し続けることによって組織が損傷する際に発生する電流を外部から再現して細胞の修復を促進させるもので、最近では小型の市販品も多く出回ってきていますしスポーツ選手などが利用していることで有名になってきました。
干渉波
干渉波は複数の位置から波紋状に広がる電流を目的とした部位で干渉させて新たな電流を発生させることを利用した治療法で、TENSやNMESよりも皮膚への刺激が少なく痛みの感じにくい周波数の電流を流すことで痛みを感じにくく、目的の部位に干渉するように配置することでより深くの組織に対して刺激を加えることの出来る治療法で現在ではこちらを使用している整骨院が多いかと思います。
いずれの治療法も科学的の効能が認められている治療法ですが、患者様の状態に合わせた種類を選択する必要がありますので問診や治療前のお話しで今の御自身の状態などをしっかりと聞き、検査などで状態を確認した上で最適なものを選択することが大切です。
最近は低周波治療器も数多くに種類が一般的に流通していますので御自身の状態、体質等、目的に合わせたものを選ぶようにして頂き、わからない場合には御相談頂ければ幸いです。