骨の硬さ
骨が硬いといわれてもそもそも骨というのは硬いものであると思っている方は多くいらっしゃるかもしれません。しかし骨という組織には本来であれば一定の柔軟性があります。
骨という組織は電信柱のように一定の硬さと柔軟性を合わせ持つことで荷重や衝撃に対しても強い耐性を発揮する組織ですが、何らかの要因でその柔軟性が低下してしまうと折れたり割れたりしやすくなってしまいます。
今回は骨の硬さの変化とその影響について大雑把にお話しします。
骨の硬さを変えるもの
骨の硬さに影響を与える要因としてはいくつか考えられますが骨密度や水分量といったことはもちろんですが、骨に付着する骨膜、靭帯、筋肉といった組織からのストレスを受け続けるということが非常に重要で、これらの要因によって骨の組織構造が変質してしまうと骨が本来もつ柔軟性が低下して硬くなってしまい、骨格としての機能が低下することはもちろんですがその周囲を走る血管や神経の機能にも影響を与えてしまい痛みや痺れといった骨とあまり関係ないと思われがちな自覚症状が出てしまうこともあります。
骨の硬さの異常の影響
骨が硬くなるということは柔軟性が低下することであると前述しましたが、骨という体を支え保護する機能を有する組織の柔軟性が低下するということはその組織自体が非常に壊れやすくなるということです。
プラスチック食器と陶磁器の食器のようにある程度しなったり曲がったりすることのできるものの方が割れにくいというのはイメージして頂けるかわかりませんが、硬いだけで柔軟性が低いものは壊れやすいということがわかって頂ければ幸いです。
また、生物の骨には血液の産生に関与する骨髄が存在しますので骨の組織が変質してしまうと血液の産生機能にも影響を及ぼしてしまい、血球量の増減といった反応が出ることも少なからずありますので全身の酸素供給効率や免疫機能といった生理機能にも影響が出てきます。
このように骨の硬さというのはその骨自体はもちろん全身に影響を及ぼす要因ともなりますので骨を緩めるという選択肢もあることを覚えておいて頂ければ幸いです。